2015年9月1日火曜日

我が娘のように愛おしい



お産が進んでいくにつれてだんだん痛みを増していく陣痛。
間隔が短くなり、容赦なく陣痛の波が押し寄せてきます。
狭い産道で赤ちゃんも頑張っていることは頭でわかっていても辛いですよね。
新しい命をこの世に生み出すということは並大抵のことではありませんね。
代わってあげたくてもできないもどかしさの中、
ご主人はじめ周りの人たちは励ましの声をかけたり、
腰をさすったり、汗を拭いたり・・・

辛い思いをして髪をふり乱し、声を上げ、
時には弱音を吐きながらも一回一回の陣痛を着実に乗り越えていく・・
そんな産婦さんと関わりながら私たち助産師はいつも思います。
『あと何時間か後には、いつも以上のあなたの笑顔がみられる』
赤ちゃんを胸に抱いてご主人と笑顔になれるその時が必ずくるという確信のもと、
寄り添っていられるのだと…

私は週の半分は外来に居ますので、
ずっと外来で関わってきた妊婦さんがお産で入院してこられると
とても愛おしく思います。
仕事を忘れて、まるで娘が出産するかのような気持ちにさえなります。

長い痛みを乗り越えて女性が母になるその瞬間に立ち会え
そして笑顔で赤ちゃんをその胸に抱く姿を見ることができる、
私たちはあなたが母になっていくその笑顔が見たくて、
いえ、その辛さの先に笑顔が重ね合わせて見えるからこそ
助産師として精一杯、寄り添っていけるのです。
それが日々の活力源になっていることは間違いありません。


今日は息子の誕生日。
昔を思い出しながら、出産経験者として、
助産師として、産婦さんの義母として
このブログを書いてみました。

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